伝統的な日本食は、高尿酸血症・痛風の患者さんにとっては、とてもバランスのよい食事といえます。主食に主菜、副菜1-2種、汁物といった1汁2-3菜が基本的な日本食のスタイルといえます。ちなみに「菜」とはおかずのことをさします。主菜には肉や魚、豆腐などのタンパク質を、副菜には野菜や芋、きのこや海藻を取り入れると良いでしょう。 このような食事は、1食あたり130~180mgのプリン体を含んでいます。また、1日3食のうち1食の主菜に豆腐、卵を中心としたプリン体が少なめの食材を取り入れることにより、1日のプリン体の摂取量を400mg以内に抑えることが出来ます。総量としては腹八分目が好ましく、さらに1日30品目の摂取を心がけ、野菜は多めに摂るのがポイントです。 高尿酸血症・痛風の予防においては、尿のアルカリ化も重要となります。尿酸には「酸性で溶けにくい」という性質があるために、酸性尿の状態が続くと溶けきれない尿酸が結晶化して尿路結石の原因となったり、腎臓に沈着して腎機能を低下させたりすることがあります。野菜や海藻類は「尿アルカリ化食品」といわれ、尿をアルカリ化してくれます。また、尿アルカリ化食品にはプリン体も少なく、低カロリーのものが多いので、積極的に摂りましょう。